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丸わかり!vMotionとvSphere HAの違いとは

#インフラ
writtdden by クッキーさん

こんにちわ!クッキーさんです!

季節も変わり、咲いていたはずの桜が今年も花見前に散っていました。来年こそは、と意気込むおじさんです。
コロナ渦なので、今年はどっちにしろする予定なかったんですけどね!

今回は、新人サーバエンジニアの誰しもが通る「vMotionとvSphere  HAの違い」についてお送りします。

そもそもvMotionとvSphere HAって?

vMotionとvSphere HAはクラスタ環境でVMware環境を利用していると確実と言っていいほど利用する機能です。
仮想マシンが稼働しているホストから、別のホストに移行して稼働する機能のことを指しています。

両方とも別のホストに移動してーという点は同じなのですが、機能としては全く別物になるため、その違いを必ず理解する必要があります。

vMotion

vMotionを利用するシーンとして、「メンテナンスのタイミング」、「ホストでのリソース逼迫」がメインにあげられます。

仮想マシンを移動するのにあたり、vMotionを利用することでほぼダウンタイムゼロで仮想マシンを別のホストへ移動することが可能です。

「ほぼダウンタイムゼロ」という点がキーになるのですが、vMotionの動作の最後にメモリマップを移行先のマシンへ転送するため、メモリがとてつもなく大きい仮想マシンを移動する場合は[Ping断]や[利用者サイド側で認識できる遅延]が発生します。
ですが、【仮想マシンを無停止で移行できる】という点があるため、運用側としては「利用者調整」のみ、または周知無しで実施してもほぼバレない、というメリットがあります。

補足ですが、vMotionは別名ライブ(ホット)マイグレーションといい、反対にコールドマイグレーションという仮想マシンを停止して移行する手法もあります。
また、仮想マシンのみの移行ではなく仮想マシンデータを別のストレージへ移行する「Storage vMotion」や、仮想マシンとデータを同時に移行することも可能です。
※ただし、Storage vMotionはvSphereライセンスが[Standard]以上の場合のみ利用できます。エッセンシャルの方は我慢して手動で移行しましょう…

vmotion

vSphere HA

vSphere HAの実行は手動ではできず、HAクラスタが有効になっているホストで障害が起きた場合に、自動的に動いているホストへ移行する機能です。

vMotionとは異なり、既に障害が起きているホストから移行する為、仮想マシンのダウンタイムが必ず発生します。
仮想マシンを起動した際に、不正なシャットダウンがあった旨の表示も出るため、利用者側への影響も発生します。

では、なぜこの機能を有効にするのか。という点ですがダウンタイムはあれど、「ホストの障害が復旧してから起動できる」のと「ダウンタイムはあるけど、数分で起動できる」というのでは利用者への影響度合いは変わります。
そのため、

クラスタ環境ではほぼ確実といっていいほど、設定されている機能になるため運用側も覚える必要がある機能となります。

ha

その他

上記のほかに、vSphere FTやOVFテンプレートによる移行等もありますが、移行についてはvMotionvSphereHAがメインになります。

vSphere FTは動作している仮想基盤以外にセカンダリの仮想マシンを別基盤に準備し、ダウンタイムゼロで移行が可能。
ただ、セカンダリマシン等の必要性からリソース効率があまり宜しくないというデメリットがあります。
今のところ、利用している会社さんと遭遇したことがないです…。

OVFテンプレートについてはもはや別物、OVFファイルをエクスポートすることで、まったく関係のない仮想基盤へ移行することもできます。
これは完全手動のため、とてつもなく時間かかったりします…。
サーバリプレースの時、どうあがいても移行が無理!というときに利用してます。

FTやOVFテンプレートについては、追々覚えていけばよいと思います!

最後に

以上、vMotionとvSphere HAのの違いについての説明でした!
運用や構築をしていると、vMotionの利用や、vSphere HA関連の設定を行うことが必ずあります。
今ではまったく苦労しないで認識していますが、新卒のころにvMotionの仕組みやらHAとの違いを覚えるのに少し苦労した記憶があります…。

同じ轍を踏まないよう、新卒の皆様頑張ってください!

弊社にもサーバエンジニアの新人が欲しい…以上、おじさんでした。

 

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